心理カウンセリング

一般的に心理カウンセリング（心理療法）の面接時間は、初回を含め45分～60分が設定となっていますが、当相談室では、初回を90分という比較的余裕のある時間に設定しており、丁寧にお話をうかがうことにしています。それはなるべく初回面接で、ある程度問題の整理をし、見立てや今後の方針をご提案するためです。

初めての場所で初対面の人に会うというのはとても緊張するものです。加えて悩みを打ち明けるということは、心理的な負担となります。勇気を持って相談への第一歩を踏み出した相談者の方にとって、最初の出会いが安心感へとつながるよう努めていきたいと考えています。

長年、医療領域での臨床経験を積み子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の方とお会いし、医療チームの一員として心理検査や心理療法、グループの精神療法に取り組んできたことから、生物学的な視点はもとより、保健所での地域の精神保健相談、企業での従業員へのメンタルサポート、復職支援、メンタルチェック面談などにも関わっており、社会的な視点も踏まえた支援を考えていきます。

心理療法はさまざまな種類のものがあります。

一般的なカウンセリングは「来談者中心療法」といって、傾聴と受容をベースとして、相談者が自由に話をすることで、自己理解と自己治癒力を高めていくようサポートしていく方法です。

他には、具体的な問題に焦点を当てて、その背景にあるパターンや捉え方の理解を共有し、解決への糸口を探り、対処法を検討するなど「心理教育」的な援助をしていく方法。そして「認知行動療法」では、悪循環に陥りがちや考え方や行動のパターンに気づき、それを修正し、よりよい方向へと変えていけるようにホームワークに取り組みながら進めていくことになります。

また、より深い深層心理を扱い、無意識的なパターンや心のありようの理解を深め、パーソナリティそのものの変容を促していく「精神分析的心理療法」などがあります。

それ以外にはトラウマの治療に関して、EMDRという心理療法をご提供することも可能です。

当相談室では、来談者の方への理解や問題に対するアセスメントとして精神分析的な理解に力点を置いておいていますが、実際の支援では、その方に役に立つと思われる心理療法を提案し、折衷的に取り入れており、この問題にはこのアプローチや心理療法を、ではなく、個々のニーズに沿って進めていく「対話」を重視しています。

より専門的な方法が必要と判断される場合には、他機関をご紹介することもあります。